第一回茂吉王非決定戦



電車を降りた。電車に乗っている最中向かい側に座っている茂吉がずっとこちらを見ていた。少し離れた所では茂吉が「ばっかじゃないの〜」とか「まぁ、しょうがないよね〜」などと私の事を馬鹿にしていた。

何年も前から私は茂吉に嫌がらせを受けている。茂吉は近所に住んでいて、防犯ネットワークに所属している。旅行をすればいつも先回りしている。某カルト団体に所属していて、共産主義者であり、公安警察であり、神奈川県警である。さらに、在日朝鮮人ユダヤ人であり、宇宙人だ。

駅から自宅まで歩く途中に何回も茂吉とすれ違う。茂吉は一人のときはこちらをじっくり見る。茂吉が二人以上のときはすれ違いざまに私に関する事をほのめかす。
今日ほのめかされた内容としては「マリオカート」「ガオレンジャー」「サイエントロジー」「福井の料理 大阪店」等、どれも私には関係の無いことだ。茂吉が何を伝えたいのかいまいち理解に苦しむ。

家に帰っても茂吉の嫌がらせは続く。茂吉は上の階と下の階に住んでおり、私が何か行動を起こすたびに、雨戸を閉めたりトイレの水を流したりして音を発し、私に警告する。私の部屋は盗聴器でもビデオカメラでもないもので盗聴、盗撮されており、私の行動はすべて茂吉に筒抜けだ。考えていることも全て電磁波で読み取れるのは奥歯と脳に検出できない発信機をつけられているからだ。

誰もいないのに声が聞こえるのも茂吉の仕業だ。茂吉は低周波音と超音波と電磁波とテレパシーを使って私に言葉一方的にを送ってくる。目的としては、一般市民だが、少しだが資産を持っており、某宗教団体に所属していて、大天使であり、弥勒菩薩であり、マヤ文明の神話に出てくる存在であり、宇宙人である私の脳をコントロールしようとしているらしい。「デンマーク」「アクシブリゾート軽井沢」「フンボルトペンギン」「子供の安全」等がそうだ。

ベッドに横になっていると下半身や左腕に違和感や痺れを感じる。これは幽体となった茂吉の仕業で、電磁兵器を使って触っているのだ。

精神的にも疲れてきたのでそろそろ寝よう。まだ見ぬ茂吉の夢でもみながら…。



そう書かれたblogを読んで茂吉は怒り狂った。
「茂吉め!また、私の事を!!」